「なんか最近、判断ミスが多い気がする」「集中できない」「考えがまとまらない」——そんな“思考のもや”を感じたことはありませんか？
それ、実は“腸”が原因かもしれません。腸と脳は神経ネットワークで密接につながっており、腸の状態は思考力や決断力にも影響を与えています。
今回は「腸の疲れ」が思考に与える影響をひもとき、ぼんやり感や決断の鈍りを晴らすヒントをお届けします。
判断力の低下、それは“腸”から来ているかも？
腸疲労が「考える力」をにぶらせる？
なんとなく決められない。気分が乗らない。集中していたはずが、いつの間にか別のことを考えている…。
こうした「頭のぼんやり感」は、単なる疲れや睡眠不足ではなく、腸が出している“疲れた”というサインかもしれません。腸は「第二の脳」と呼ばれるように、神経伝達物質の生成やメンタルの安定に深く関わっています。
腸が疲れていると、体の奥からエネルギーが湧いてこず、判断に必要な集中力や切り替え力も鈍ってしまいます。
セロトニンの90％は腸で作られている
「幸せホルモン」として知られるセロトニン。その90%以上が腸で生成されていることをご存じでしょうか？
腸の調子が悪くなると、セロトニンの分泌が減り、不安感や無気力感が強まります。すると、頭では「やらなきゃ」と思っても、実行に移すエネルギーが出ない。
思考の明晰さが失われ、決断も先延ばしになりがちになるのです。
腸の不調は、単なる身体的なトラブルではなく、精神的な“曇り”にも直結するのです。
思考が鈍ったとき、まず腸をチェック
朝起きてもぼんやり。会議中に言葉が出てこない。メールの文章がまとまらない…。そんなとき、コーヒーや気合いに頼る前に「腸、疲れてない？」と自問してみてください。
ストレス、寝不足、暴飲暴食、冷え——どれも腸のコンディションを悪化させる要因です。
腸の声を聞くという視点を持つだけで、自分の“本来のリズム”がどこで乱れたかに気づけるかもしれません。
腸疲労をリセットする3つのセルフケア｜“決断できる私”を取り戻す
1. 腸の疲れは「空腹感」で整う
腸の休息には「食べない時間」が最も効果的です。
消化活動は内臓にとってかなりのエネルギーを要します。疲れている腸にとっては「何も入ってこない時間」こそが、最高のリカバリータイム。
朝食を抜くのではなく、前日の夕食を少し早めたり、軽めにするだけでも、朝の思考の冴え方が変わります。
「空腹を怖れない」ことは、腸と感覚の信頼関係を育てる第一歩です。
2. 深呼吸と腹部マッサージで「腸脳軸」を刺激する
腸と脳は迷走神経という神経の束でつながっています。
深呼吸はその迷走神経に働きかけ、副交感神経を優位にしてくれる代表的なセルフケア。
さらに、へその下をやさしく時計回りにマッサージすることで、腸の動きを促し、思考のリセットにもつながります。
「焦っているときこそ、腹をゆるめる」。この感覚は、驚くほど効果があります。
3. 感情を言葉にする＝腸の詰まりを流す
実は、感情を「ため込む」ことも腸疲労の大きな要因です。
言いたいことを我慢していたり、自分の本音がわからなくなっているとき、腸は張ったり、動かなくなったりします。
感情の言語化は、腸のデトックスとよく似ています。「悲しかった」「モヤモヤしてた」と一言つぶやくだけでも、腸がふっと緩むことがあるのです。
腸に詰まっていたのは、実は“言葉”だった——そんな気づきがあるかもしれません。
“決断力”とは、腸とつながる力である
判断力や集中力を「頭だけで生み出すもの」と思っていませんか？
むしろ今の時代に求められるのは、「頭だけではない感覚」を調律することです。
腸が軽やかであること、感情に滞りがないこと、内臓が自由に呼吸していること。
それらがすべて“正しい選択”を導く土壌となります。
だからこそ、腸の声に耳を傾け、身体のノイズをクリアにすることが、現代における意思決定の秘訣です。