「最近、集中力が続かない」「物忘れが増えた気がする」──そんな悩みは、脳の“燃料不足”から来ているかもしれません。現代人は情報過多やマルチタスクの中で、脳をフル稼働させ続けています。だからこそ、「何を食べるか」は、頭のコンディションを整えるための大切な鍵。
しかし、「脳にいい」と言われる食べ物は数あれど、本当に大切なのは「それが自分に合っているか」。Bブログでは、「感覚」を頼りに、自分の脳と体が心地よく感じる食事の選び方を提案していきます。
栄養が脳の働きを左右する
集中力と記憶力を支える栄養素とは？
脳にとって重要な栄養素は、ブドウ糖だけではありません。記憶力や集中力には、ビタミンB群、オメガ3脂肪酸、鉄分、アミノ酸など、さまざまな栄養素が関与しています。たとえば、オメガ3脂肪酸を多く含む青魚は、神経細胞の柔軟性を保ち、情報伝達をスムーズにします。
また、ビタミンB群は脳内のエネルギー代謝を促進し、思考のクリアさをサポート。鉄分は酸素を運び、アミノ酸は神経伝達物質の材料になります。つまり、バランスの良い栄養がなければ、どれだけ努力しても脳は本来の力を発揮できないのです。
「食べてすぐ元気になる」は危険信号？
エネルギーが切れて甘いものが欲しくなる。そんな経験は誰にでもあると思いますが、実はこれ、脳が一時的な快感に頼ってしまう“危険な反応”でもあります。急激な糖分摂取は血糖値の乱高下を引き起こし、その後の集中力低下やイライラを招くことがあります。
だからこそ、「食べた直後のスッキリ感」よりも、「2～3時間後に頭が冴えているか」「夕方まで安定して動けているか」といった長期的な感覚が重要です。感覚のチューニングは、数字ではなく、あなた自身の体感が教えてくれます。
自分の“脳に合う食べ物”の見つけ方
脳に効くといわれる食材でも、人によって合う・合わないがあります。たとえば、ナッツ類は集中力に良いとされますが、消化に負担がかかる人も。また、ヨーグルトやチーズなどの発酵食品も、合わないと逆に眠気やだるさの原因になることがあります。
大切なのは、「食べた後、自分がどう感じるか」を記録してみること。朝食後の集中度合い、昼食後の眠気の有無、夕方の頭のスッキリ感など、自分だけの“感覚ログ”を残すことで、脳と相性のいい食材が見えてきます。
日常でブレインフードを取り入れるコツ
「朝食を整える」が一日の集中力を変える
朝は脳が“再起動”するタイミングです。このとき、脳のエネルギー源となる栄養をしっかり与えることが、午前中のパフォーマンスを左右します。たとえば、バナナや玄米ごはんは、血糖値を緩やかに上げてくれるので、持続的な集中力を保つのに最適です。
逆に、菓子パンやジュースなど、急激に血糖値を上げる食事は、朝の集中力低下を招くことがあります。朝食は「何を食べるか」も大切ですが、「どう食べたか」「どんな気分で食べたか」にも、脳の働きは敏感に反応します。
噛むこと・味わうことが“脳ケア”になる
「よく噛んで食べましょう」と言われる理由は、消化だけでなく、脳への刺激にも関係しています。噛むことで脳内の血流が促進され、認知機能や記憶力にも好影響をもたらすことがわかっています。
また、食事中にスマホを見ながら“無意識に”食べていると、脳は「食べたこと」を十分に記憶できず、満足感が低下してしまうことも。意識して食べる、つまり「五感で味わう」ことは、脳にとっても重要な栄養のひとつなのです。
スナックとブレインフードを“気分”で選ぶ
仕事の合間や夜のリラックスタイムに食べる“間食”も、脳に大きな影響を与えます。ここでポイントになるのが「気分の調律」。甘いものを欲するときは、エネルギー不足よりも、感情の起伏をなだめようとする脳のサインかもしれません。
そんなときは、ダークチョコレートやナッツ、カカオ70%以上のチョコレートなど、気分と栄養のバランスをとれるスナックを選ぶとよいでしょう。「何を食べたいか」だけでなく、「なぜそれを食べたいのか」という問いかけが、感覚を整えるカギになります。
感覚を信じて選ぶ“自分だけの脳ケア”
「何を食べたか」ではなく「どう感じたか」
情報が溢れる時代、食に関するアドバイスも無数にあります。「○○が脳にいい」「△△は避けた方がいい」といった知識は参考になりますが、最終的に信じたいのは“自分の感覚”。それがBrain Nexus Labの視点です。
朝食後にスッキリ感じたのか、仕事中に眠くなったのか、夕方まで集中が続いたか──それらの“感覚記録”こそが、あなたの脳と食事の相性を教えてくれる、最も信頼できるツールになります。
自分の「集中スイッチ」を見つける
人によって、脳が活性化する“スイッチ食材”は異なります。コーヒーを飲んで集中できる人もいれば、緑茶や軽食の方がリラックスして思考が回る人もいます。それは単なる栄養素ではなく、感覚・記憶・習慣が織りなす“自分のリズム”です。
このリズムを知るためには、まず「食べてどうだった？」という問いを習慣化すること。食事は情報ではなく、体験を通じて自分にフィットさせていくものだという視点を、少しずつ育てていきましょう。
結び：脳に効く食事は“感覚”が教えてくれる
ブレインフードは、単なる栄養学の話ではありません。それは、脳と心と体の感覚がつながるための“日常の調律”です。
「最近ぼーっとしがち」「なんとなく頭が重い」──そんな感覚を無視せず、小さな食の選択を意識することから、脳の元気は戻ってきます。
朝食を見直す、ゆっくり噛む、食べた後の感覚に気づく。それだけで、あなたの中の“集中スイッチ”はきっと見つかります。
